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【故障の傾向と対策】
- 808 たいちょ 2004/06/01(Tue) 18:46
- >>803 一級整備士さん
ピストンリングのフラッタリングというのは、私の理解している範囲では、圧縮上死点でピストンの運動方向が変わる時に、リング溝の中でリングが上下に踊る現象。
これが問題になるのは、リングが踊った時にリングの内側にかかる圧力が下がってシールが弱くなるので圧縮漏れをおこすから。
それとコレが起きると吹きぬけた混合気のせいで油膜切れを起こして、焼きつきの原因になるし、圧縮が下がるのでトルクも下がる。ブローバイも増えてスラッジの原因になる。
フラッタリングが起きるのは、@リングの張力と、A内側にかかる背圧によるシリンダ壁との摩擦力と、Bリング上下の差圧による力の合力が、Cリングの慣性力に負けるから。
回転数が同じであれば、@ACは同じなので、結局Bの大小で決まる。
スロットル開度が小さい方が空気が入らないのでBが小さくなってフラッタリングがおきやすい。
そういう意味では「一級整備士」の言ってる事は間違いではない。
ただし、市販車のエンジンはフラッタリング自体が起きないように、@やCを設計しているので、持ち出す事自体が無意味。
好意的に解釈すれば、レース用エンジンは寿命よりも出力優先なので、フリクション低減の為に「わざと」ピストンリングの張力を下げているとも考えられる。使用時間で考えればパーシャルより全開が圧倒的に多いだろうし、レース中に壊れさえしなければ、少々パーシャルの性能を落としても全開性能に振るということは十分考えられる。
そういうエンジンであれば上記のことも考えないといけないだろうが、市販車はO/Hを期待できないので、性能よりも寿命を優先して対策している。レース用と市販用のどっちかが間違ってるわけではなくてどっちも正しい。根本の設計思想が違うだけ。
それを理解しないで一緒くたにするからややこしくなるんじゃないのかな?
#間違ってたら指摘してください。
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