【3行小説】　俺のMR2　【皆で書き上げる】

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405　 レッド＠ｉ　 2009/06/26(Fri) 00:45: 「まだ所轄に目を付けられていないサイケ箱がある。音響は大した事ねえが、クラブ黎明期の混沌としたアングラ臭を今に残す貴重な遊び場だ。日常を忘れるには具合がいいぜえ。来いよ」

連れて行かれる途中、奴が肩越しに語った。

裏の裏にある古びた商業ビルへはいる。何処か昭和的な郷愁を誘う青や紫の色が灯っていた。

地下へ続く細い階段を下り分厚い扉を開けた。

薄暗い闇の底から吹きあげられてくるのは、内蔵に響く四つ打ちのバスとアナログシンセの金属的な旋律。

エントランスは今時IDチェックもなく、年齢、所持品オールウェルカム。
聞けば登録上はレストランらしく(すぐばれる嘘)終夜営業も未成年の入店も条例違反ではないらしい。

その日DJが回していたのは主にトランス。トランスと言っても、日本の企業が躍起になって流行らせた、パチンコ&パラパラギャルご用達の馬鹿明るいアゲアゲ・ハッピーチューンじゃない。

ゴリゴリでバキバキでぐにょんぐにょんに曲がる、ゴアとかサイケとかって区分される系統のトランス。それはクールに汗をかくための環境音。
闇の中で黙々と踊り狂うのに適した、速くて冷たい音のシャワーだ。

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